さて、アバラも治ったことだし久しぶりにジムで汗でも流しますか。
約1ヶ月前のこと。
いつものようにドンちゃん騒ぎをした翌朝、左肋骨が激痛に見舞われたのである。
2年前の海で相撲を取って、屈強なおじさんに砂浜に叩きつけられた時の痛みと全く同じであった。おそらく最低でもヒビが入っていたに違いない。
その時の経験を元にすると、今回もヒビが入っているに違いない。
肋骨をやってしまった場合は基本的に保存療法しか治療法がないため、
今回も当然のように医者に行かず自然治癒に任せた。
痛みがとれたのは1ヶ月後。
やはり。経験はうそをつかない。
今回もヒビか何かが入っていたのであろう。
1ヶ月ほど療養すると当然のように体力は低下する。
その中でも生命水ともいえるお酒だけは断たなかったため、
もはやただの不健康な身体になっていることは間違いない。
どうりで便秘の日が増えるわけだ。ヨーグルト&エビオスを買ってしまった。
食事だけでは限界がある。運動を再開しよう。
その決意の表れが冒頭一行目である。
ジムに着いてストレッチを始める。
周りはおじいとおばあが中心のストイックな環境。
余計な欲情をしなくて済む。
まずは筋トレコーナーで無酸素運動。
40代の2人組のおばあが腹筋器具の前でくっちゃべっている。
明らかに共通の知り合いのおばあの悪口だ。
ヌル舘「ちょっと後ろすんません」
謙虚に断りを入れたはずだが、少しムッとされた。
絡まれては敵わないので無視をして腹筋を始める。
キツイ。。
想像以上に筋肉を使っていなかったようです。
15回3セットを終えたころには悲鳴を上げていました。
早々に筋トレを諦め、ランニングマシンへ移行。
時速9kmでチャレンジしてみるものの、
3分で息が上がる。
スピードを落としながらも、なんとか30分は走ってみようと思い奮闘はしたが、
長期の運動不足は精神力も弱らせていたようです。
心拍数0で合掌www
風呂に入ってサウナで汗を流し、強引な達成感を得てジムを出た。
さて、家に帰ってクールダウンをしようと思っていた時に地元の友人から電話が。
友人『久しぶり!いま下北で飲んでるから久しぶりに会おうよ!』
飲食店をやっている友人なのだが、この数年お店を開けておらず飲むのは久しぶり。
運動直後の酒は最も危険だと分かっていながら、か細くなった精神力しか持ち合わせていない私に断るという選択肢は残されていなかった。
ヌル舘「20分で行くわ」
15時半に下北で合流し、近況や昔話に花を咲かせながら、みんなにも連絡してしまおうということになり、お店の常連が下北に集結。
この時点で20時。
人も増えてきたので移動しようとなり、お好み焼き屋へ。
到着して1杯目を注文した直後、昼から飲んでいる友人(43才)が鉄板に泥酔ダイブ。
破壊の音が店内に響き渡る。
かくして初見でありながらイエローカードをもらった我々は、
急いで注文したお好み焼きとお酒を残さず平らげてホームの地元へ。
何があってもいいようにダーツバーで入る我々。
当然のように何かがあるわけで、再び昼から飲んでいる友人(43才)が床へダイブ。
飲食店のオーナーが飲食店を破壊するという無双状態に陥ったわけです。
関わるのが怖くなった私はダーツバーのスペースを利用して存在を消すことに成功。
会計をした後に行きつけの飲み屋で溜まったストレスを発散。
運動と修羅場を経験した身体に体力が残っているはずもなく自宅へ。
いま何時かと調べようとした時にとんでもない事実に気付く。
スマホがない。
さっきの店に忘れたのかと戻ってみるも、忘れ物はねえ!と一蹴。
どうせ見つからないならこのまま飲み直すかと思ったが、
スマホねえのに飲もうとすんな!と再び一蹴。
諦めざるを得なくなったいま、戻る場所は自宅しかないと再び帰宅。
目が覚めたらそこらへんにワープしているかもしれない。
そんな淡い期待を抱きつつ迎えた翌朝。
どんなに這いつくばろうとも見つかるはずはなかったのです。
ここで妙に落ち着いていた私は、PCでiphoneを探す機能を駆使してスマホの居所を確認することに成功。
PCを持ちながら指定した場所に行ってみると、
遊歩道入り口のタンポポの上にお供え物のように置いてありました。
想像するに前のめりにダイブした際に胸ポケットからスマホが落ちたのでしょう。
そういえば右腕に覚えのない切り傷がある。
遊歩道の草むらのせいに違いありません。
なお、飲み終わった時間は翌4時だった様子。
飲酒時間が半日を超えると記憶が皆無になるということを改めて学んだ私は、
どんなに飲んでも10時間以内にしようと固く決意したのである。
そしてまた別の形で大失敗を起こすのはこの決意の4日後のことであった。
文 |ヌル舘一朗
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