トップセラピストに聞く!『京都mofu』オーナーセラピスト桜みゆ
メンズエステ界で活躍する人気セラピストを恋愛コラムニストとしても活躍する、ライターの久留米あぽろさんがリフガイド女子部としてインタビューします。今回は京都に店舗を構えながらコツコツと県外へ遠征し技術向上を続けてきた桜みゆさんにお話をうかがいました。
「全国屈指」との呼び声の高いセラピスト
毎回、都心のセラピストを中心にお伺いしてきた「トップセラピストに聞く」連載。今回は西は京都から「全国屈指」との呼び声の高いセラピストさんにお話を聞いてまいりました!
京都「mofu」のオーナーセラピスト桜みゆさん。京都だけでなく、関西近県や関東圏からもユーザーさんが集まるという人気セラピストさんの魅力を探っていきます。
セカンドキャリアまで考えて、若いうちから積極的に学ぶ
久留米 桜さんは3年で独立されて、現在個人サロンのオーナーセラピストとして働かれているとか。
桜みゆ そうなんです。もともとリラクゼーション業界で働いていたので、メンズエステに出会う前から、いつか自分の店を持ちたいという思いがあったので、ダメ元くらいの気持ちで発車していました。自分の性格が後ろ向きで自分に自信が持てないタイプということもあり、とにかくまずはやってみる、という自分への挑戦でもありました。
久留米 エステ業界での就業経験があったんですね。では、基礎的なスキルは最初から持っていたということですか?
桜みゆ リラクゼーション的なエステスキルは持っていたと思います。でもメンエスは、これまでのエステスキルがそのまま活きるわけじゃないな、というのが最初の印象でした。怖がりなので何か始める時はしっかり下調べをするタイプなんです。それでコテコテに調べた結果、お客様が求めるのは精神的な充足も大きいんだな、と考えました。あまり男性が得意なタイプでもなかったので、そんな自分ではまかり通らないかもしれない、とも考えて、またたくさん調べて。そこで、東京に行ってハグヒーリングの講座に通うことにしたんです。
久留米 なるほど。セラピストでハグヒーリングを学ばれる方は多いですが、働き始めと共に受講となると、勇気がいることだったのではないでしょうか。
桜みゆ 実は持病があって、常に自分の中に「もしかしたら身体を使った仕事ができなくなる日が来るのかもしれない」という気持ちがあるんです。焦っているというほどでもないのですが、セカンドキャリアに活きそうなものは積極的に学んでおきたかったんです。ハグヒーリングは男女兼用で使える施術も多いですし、自分のキャリアの間口を広げておくことを含めた、自分への先行投資という気持ちで受講しました。
個人事業主だからこそ、積極的な学びが他業種にも生きる
久留米 どんな仕事でもそうだと思いますが、学ぶ意欲がある人は成長が早いですよね。
桜みゆ 今も、なるべくいろんな技術を吸収しておきたくて、気になるセラピストさんの施術や講習には積極的に通っています。
施術を体験できることもそうですけど人気のある方のお話を聞く機会が、自分にとっては大切ですね。やっぱり、素敵な方は成功体験も失敗体験も持っているなと思います。そういった人の話を聞く中で、自分にも活きる考えを見つけられたり、モチベーションにつながったりということはよくありますね。
久留米 実際に個人サロンを立ち上げてみて、お店の中で工夫されていることなどはありますか?
桜みゆ すごく些細なことが多いのですが、更衣室に置くミネラルウォーターや、お着替えの際のガウンなど、お客様にとっての選択肢が増えるような工夫をしています。
久留米 桜さんのお客様は、どんな方が多いのでしょうか。遠方から訪ねてこられる人も多いとか。
桜みゆ 皆さんそうなんじゃないかと思いますが、甘えたいという方が多いですね。私自身、何か大変なことを頑張られている人の人生が好転したらいいなという思いでリラクゼーションをしているので、そういう意味では相性のいいお客様が多いのかなと思います。
遠方から来てくださる方は、関東圏や名古屋など、遠いエリアで仲良くなったセラピストさんからのご紹介や、SNSでの交流を見て、という方が多いです。
久留米 セラピスト同士の交流は近県で集まることも多いようですが、エリアを超えて交流することで認知度が上がっていると感じますか?
桜みゆ 京都はけっこうセラピスト同士の交流を持つ人は少ないんです。でも最近はオフラインイベントを開いたりもしていて、大阪や名古屋から来られる人も増えていて、少しずつ交流が広がっています。もともと私も大人数の会は苦手なんですけど、エリア外のセラピさんと情報交換すると、お客様の幅は広がりやすくなりますね。
それに、様々なセラピストさんたちのブランディング方法を知れることは、メンエス以外の業種で経営やマーケティングに携わる時にも生きてくることだと思っています。私の場合は人が好きでずっと接客業を選んできていることもあるので、ここでの知識は次のキャリアにも必ず生きると思っています。
久留米 ちなみに現在様々なエリアのセラピストさんやお客様とか関わってみて、エリアごとの違いのようなものは感じますか?
桜みゆ けっこう違うと思いますよ。たとえば、東京はやっぱり新しい流行が生まれやすいですよね。大阪はそけい部施術が多めで、お話も好きなお客様が多いし、名古屋のお客様はみなさん手土産を持ってきてくださることが多いですね。その土地の県民性のようなものを感じることが多いので面白いですし、実際にそのエリアからお客様が来てくださった時の対応が学べるので、参考になりますね。
エリアごとの傾向を考えることも、他業態で何か経営する時にも必要なスキルだと思っています。セラピストは個人事業主契約がほとんど。だからこそ真摯に向き合うことで、きちんとスキルが残っていく仕事なんですよね。
ストレスを上手くコントロールしながら、学び続ける
久留米 店舗に雇われている子でも、扱いは個人事業主。だからこそ個人のマーケティング次第で、集客にも差が出ますよね。
桜みゆ 私も人間としては不器用なタイプなので上手くいかないこともありますが、だからこそ下調べして、思いつく限りのおもてなしをできるように工夫しています。ただ接客業なので、やっぱり最後はお客様への愛も重要ですよね。
久留米 桜さんは雰囲気も柔らかいので、愛を履き違えてしまうお客様もいませんか?
桜みゆ 愛にもいろんな愛があると思っています。私は、ルールは守りたい派なので、ダメなことを言ってくるお客様の前では、自分がお客様以上にアホになるようしています。間違ったことを言ってくる人に対して正論を返しても、自分が疲れちゃうので……(笑)。
久留米 時には方便も必要ですよね。
桜みゆ 真剣に言った方がいい時もあると思うんですが、そこはお客様との関係値次第ですよね。でもやっぱり私たちはサービスを提供する側ですから、お客様の前では自分も相手も嫌な気持ちにならないような接し方をしたいなと思っています。私はこの仕事が好きなので、友達にも仕事の話をしています。私は友達に話をすることがストレスのはけ口になる時もありますし、皆さんもどこか、しんどい時にただ「しんどい!」って言える相手が1人でもいるといいのかなとは思います。
久留米 質の高い仕事のためには、ストレス発散も重要ですよね。
桜みゆ 私の場合は量より質、と考えていて、一瞬売上が落ちたとしても、お休みはしっかり取るようにしています。自分に後ろ向きな部分があるのが分かっているので、自分のご機嫌はしっかり見ながら働いています。人それぞれですが、自分がどのくらいがんばれる人なのか、理解しておくことは大切かなと思います。
久留米 自己理解することで、自分に合った成長スピードを見つけていけるのかもしれませんね。
桜みゆ そうですね。私は常に自分に満足できないタイプだけど、ずっと頑張り続けることもできない、という面倒なタイプなので(笑)、仕事は休み休みがんばりながら、自分という人間のブラッシュアップとして、もっと勉強していきたいなと思っています。もっと人を知っていきたいし、その過程で自分のことも好きになっていきたい。だから私にとって、仕事は日々勉強、ですね。
向上心のあるなしで、大きく差がつく
「全国屈指」との呼び声も高かった桜さん。柔らかい京都のお姉さん、という雰囲気の彼女ですが、施術の話になるとちょっぴり早口になってしまうくらい、仕事に対して熱意のある人でした。持病を抱えている彼女ですが、だからこそ先のことまでしっかり考えて仕事をしている姿勢が印象的でした。
個人店を構えていなくとも、セラピストは基本的に個人事業主として業務委託契約で就業することがほとんど。モチベーションや成長のマネジメントなどは、やっぱり自分手動で行っていかなくてはなりません。先の目標をしっかり考えて行動することで、取得したいスキルも明確になります。それぞれ自分に合ったストレス解消法で、学び続けるモチベーションを保つことで、セルフマネジメントの力や、マーケティングスキルを養うことにも繋がります。
「セラピストを辞めたらどうしよう」という先の目標が決まっていなかったとしても、これらの能力はどんな仕事にも活きるスキル。折に触れて目標を考えながら、目の前で学べそうなこと、学びたいことを見つけていきましょう。リフガイド女子部も、そんな向上心のある女性に向けた発信を続けていきたいと思います。
京都メンズエステ専用レンタルサロン「mofu」
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