トップセラピストに聞く! 『新宿のレンタルサロンでの活動&たまいち吉祥寺』 保健室の百合先生
メンズエステ界で活躍する人気セラピストを恋愛コラムニストとしても活躍する、ライターの久留米あぽろさんがリフガイド女子部としてインタビューします。独自の世界観でメンエスと自分をプロデュースするオンリーワンスタイルセラピスト百合先生にお話を聞きました!
セラピストの知り合いを増やすコツ
今回お話をお伺いしたのは「トップセラピストに聞く」で有名セラピストさんにお会いしてきた中でも、独特な施術と世界観を使い込んでいるセラピストさんです。まるでドラマの世界に紛れ込んでしまったかのような「劇場型施術」で、自分もお客様もいつもの自分とは違う自分になれるという百合先生の施術。そのコンセプトの作り方や、施術のメリットをお伺いしてみました。
百合先生が「保健室の先生」というコンセプトにたどり着くまで
久留米 本当に保健室の先生だ(笑)。実際の接客時も、このコーデで登場してもらえるんですか?
百合先生 現在複数店舗に在籍しておりまして、場所によってお出迎えの服装を分けているんです。実は、たまいちの方は「百合先生のクローゼット」というコンセプトでやっていて、先生がお仕事から帰ってきた後のプライベートな服装も見られるようにしているので、お着替えしていることも多いです。
久留米 すごく作り込まれたコンセプトですね。ちなみに、なぜ「保健室の先生」として活動しようと考えたんですか?
百合先生 実はメンズエステ以外にも複業をしておりまして、ビジネススクールに通ったことがあったんです。スクールで学んだことを活かして、他の人がやっていないような、かつ見たらすぐに覚えてもらいやすいコンセプトを模索していて、保健室の先生にたどり着いたんです。
保健室の先生ってちょっとセクシーなイメージもあるし、でも男女問わず親近感が湧きやすくて、いろんな相談事がしやすいじゃないですか。私がメンズエステで実践したかったイメージに近かったんです。
久留米 確かに他の人とは絶対にかぶらなそうですし、どんな施術をしてくれるのか興味が湧いちゃいますね。それに、自分でコンセプトをしっかり持てるのは、たまいちならではのメリットでもありますよね。
百合先生 たまいちは店舗在籍とフリーでの活動の中間のような立ち位置で営業してくれているので、私のような個性の強いセラピストにはぴったりですね。レンタルサロンのような形式でルームを貸してくれるので、内装もメニューもセラピストが自由に組むことができるんです。
はじめたばかりの頃はここまで、様々なコンセプトの店舗があることを知らなくて。今はセラピストの横の繋がりも増えて、自分に合った店舗はきっとあるということも知りました。なので、たまいちのような店舗もあるということはたくさんのセラピストさんに知ってほしいですね。
久留米 百合先生は現在、セラピスト歴は何年くらいですか?
百合先生 現在5年目、たまいちが5店舗目になります。もともとフェイシャルエステでのサロンワーク経験があったのでこの業界にも興味を持ったのですが、最初に入った店舗は今考えたら過剰店だったなあと……(笑)。今に至るまでにいろいろ悩んだこともあったんですが、ビジネススクールで学んだことは今でも仕事観に活きていて、今もこうして楽しく続けられているのかなとも思います。
久留米 ビジネススクールではどんなことを学ばれたんですか?
百合先生 ビジネススクールにもいろいろあると思うのですが、私が通っていたところでは、今現在自分が仕事で取り組んでいることをスクールメンバーの前で、ホワイトボードに書いて発表していました。人に説明できるようにしないといけないので、課題や目標もしっかり自分で認識できますし、全く違う業種の人から質問やアドバイスをしてもらえるので、ビジネスとしてのメンズエステとしっかり向き合うことができました。
久留米 なるほど。メンズエステでの成功法だけでなく、自身のキャリアや仕事観全体にも活きそうですよね。
百合先生 もちろん技術力を極めることも集客につながると思いますが、私はコンセプトを作り込んで働けて本当によかったなと思っています。ビジネス関係の本やYouTubeなども見ていましたが、お金を払ってビジネススクールに通ったからこそ、自分も本気で仕事としてのメンズエステに向き合えたような気がしています。
コンセプトに没入できる施術が、自分にも心地よい
久留米 施術内容にも、保健室というコンセプトが活きているのでしょうか。
百合先生 もちろんです。私の施術はお客様が主人公で、百合先生との舞台に迷い込んでくるというコンセプトなんです。百合先生の生徒であるお客様が、保健室や百合先生の自室にやってきて、ちょっと休んでいく?って先生に聞かれて……。わたし自身、その瞬間は百合先生というキャラクターに没入しながら、お客様と一緒に舞台を作り込んでいくような施術なんです。
久留米 巷で流行っているコンカフェのような非日常感も感じますね。お客さんも自分であることを忘れて、生徒というキャラクターに没入できそう。
百合先生 本当はもっといろいろな設定があるのですが、私は神秘性も大切にしているので、細かい部分はあまりお話できないんです。
ただ一つ言えるのは、百合先生は自分の中にあるもう一つの人格のようなもので、百合先生でいる時はわたし自身強い自分でいられるんです。アンチ的な言葉をぶつけられても、自分に向かっている言葉でなければ傷つかない。それに、女性は言い訳があったほうが開放的になれるものだと思っています。普段の私よりもセクシーな私になるために、私にはキャラクターを演じながら接客することが性にあっているんです。
久留米 たしかに、演じていると思うと言いづらいことが言えたり、普段はできないことができるようになるということは日常でもありますよね。お客さんがメンズエステに求める非日常感にもすごくマッチしていそう。
百合先生 逆に、男性はセクシーな空気があった方が自分を出しやすい生き物だと思っています。百合先生の世界観の中で、生徒としての自分だからこそ出てくる本音がある時もあります。
世界観を大切にしたいので、SNSでの発信は控えめにしています。メンズエステ界では、自己開示することでその親近感を自身のウリにしていく人も多いですし、それでも良いと思うのですが……私はプライベートと仕事を分けたいタイプなので、SNSで発信するのは百合先生としての自分だけにしています。フレンドリーすぎない方が、ちょっと気になっちゃうのが男性の本能じゃないですか(笑)?
久留米 男心がよくわかっていらっしゃる……(笑)。ちなみに、保健室の先生というセクシーなコンセプトに、過剰な接客を求められることはないですか?
百合先生 メンズエステで過剰な接客を求めてくるお客様って、自分を特別に扱ってほしいという人も多いと思っています。でも、そんな傍若無人さも包み込んで認めてあげる関係が築ければ、過剰接客が目的にはならないのかなと思っています。
久留米 後輩セラピストたちに、何かメッセージがあればお願いします。
百合先生 わたし自身、実際の自分は他人とのコミュニケーションが得意ではないんです。だからこそ、私にはキャラクターが必要だった。仕事って、必ずしも素の自分でないと勝負できないことではないと思っています。今後、個人講習でビジネス論を教えていくことも想定しています。キャラクター作りや、そこに没入できない自分に悩んでいる方は、一度保健室に遊びにきてくださいね。
「仕事上のキャラクター」という当たり前の選択に気づくこと
百合先生との取材を通して、リフガイドライターの私自身「仕事上のキャラクターを持つ」という当たり前の選択肢に気付かされたような気がしています。誰しも、プライベートで友人といる時の自分、恋人と話す時の自分、職場にいる時の自分は、違って当たり前。メンズエステは一種の接客業なので、本質的なコミュニケーションが必要なように見えますが、台本があればキャラクターを演じることができるという人もいるでしょう。素の自分に自信が持てなくても、自分に合うキャラクターを考えて演じてみちゃうのも一つの選択肢なのかもしれませんね。
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