トップセラピストに聞く!「ビマージョ日暮里店」ゆみさん
メンズエステ界で活躍する人気セラピストを恋愛コラムニストとしても活躍する、ライターの久留米あぽろんがリフガイド女子部としてインタビューします。今回のインタビューのお相手はビマージョ日暮里店在籍のゆみさんです。業界を知り尽くしたセラピスト歴20年のベテランが職業としての「セラピスト」について話してくれました。
一つのキャリアの選択肢としての「セラピスト」という仕事
こんにちは、ライターの久留米あぽろです。メンズエステというお仕事は、ちょっと怖いとかちょっと特殊だとか、偏見による誤解を受けやすい職業です。しかし今回のインタビューでは、みなさんのそんな不安を払拭していくような、一つのキャリアの選択肢としての「セラピスト」という仕事について考えていきます。
今回インタビューに応じてくれたのは、メンズエステでセラピストとして働いて20年、現在は『ビマージョ』に所属するベテランセラピスト・ゆみさんです。誰よりも業界とマッサージを愛するゆみさんは、「ハグヒーリング」というマッサージ手法の講師も務めています。若手セラピストたちを育てていく存在でもある彼女が考える、セラピストという一つの職業はどんなものなのでしょうか。
セラピストは「選ばれし者の職業」ではない!普通の女の子のための選択肢の一つ
久留米 ゆみさんは長くメンズエステのセラピストとしてキャリアを積んできてらっしゃってますよね。若い頃からこの業界を目指していたんですか?
ゆみ いえ、そんなことはなくって。最初は教育関係の仕事に就いていたんですよ。この業界に転職したのは、本当にたまたまでした。
自分自身、人にマッサージしてあげるのが好きだったので、20代の頃アロマエステのスクールに趣味で通っていたんですよ。でも、スクールでのある出会いがきっかけで、趣味でしかなかったアロマエステのセラピストに転職することになって。それからはエステ業界でずっと働いていますが、中でもメンエスを選んだのは、お客さんの身体と心、両方を癒やすことができると思ったからかな。
久留米 普通のエステより、メンズエステの方が「癒やし力」が高いってことですか?
ゆみ 私はそう思うかも。いろんなエステやマッサージのお店がある中で、あえてメンズエステを選ぶ人って、ただ身体をゆるめたいっていうだけじゃないう人も多いと思うんですよ。身体だけを癒やされたい人は整骨院とかカイロプラティックとか、そういうのを選ぶんじゃないかな。
メンズエステにいらっしゃるお客様は、身体も疲れているけれど、心のストレスや寂しさを拭いたいという人も多いんです。男性って、思う以上にすごく疲れている人が多いんですよ。甘える場所がない、いつも役割に追われているって人が多いんですよね。メンズエステはやっぱり、セラピストが女性だということが強みの一つだから、一人の女性として貢献できるものが、普通のエステよりも大きいなと思っています。
久留米 ゆみさんはいろんなエステの業態の中でも、自分に向いているということを見抜いて、あえてメンズエステを選んでらっしゃるんですね。
ゆみ そうですね。メンズエステを特別な職業だと思って、一線引いてしまう女の子も多いと思うけれど、色々あるエステやマッサージの業態の中の一つでしかなくて、何も特別じゃないんですよ。
もちろん、色気がアピールポイントだということは特殊な事項の一つではあるけれど……逆にいえば、だからこそ間口は広いんですよ。マッサージが強みの子も、色気が強みの子でもやってみることができるから。マッサージの仕事がしてみたいと思った時に、エステティシャンの資格がなくても選ぶことができるし、他の仕事との副業もしやすいですし。普通の女の子こそ、選択肢の一つに入れてほしい仕事なんです。
久留米 普通の女の子でも、できる。でも”普通の子”こそ、メンズエステってどうしても若さや美貌もアピールポイントになってしまうから、長く続けられなそうと不安を感じてしまう子も多い気がします。……そうとは限らないのでしょうか?
ゆみ それはもう、私自身が証明ですよ(笑)!もちろんどんな職業にも向き不向きはあるから、今の時代誰でも、永年同じ仕事に就く人も少ないと思いますし、別に一生働こうと覚悟することもないと思いますよ。向いてなかったら辞めたらいいし。私は向いてたから、自分で好んでずっと続けてますけどね。
メンエスに限らず、女性は年齢を気にしてしまう人も多いけれど……例えば私の所属するビマージョでは、「女性はいつまでも女性だから、いつまでも美しい」っていうコンセプトを持っていて。実際、この年齢の私に会いたいって来てくれるお客さんもいるわけですしね。
お客さんの好みも人それぞれですから、若くてカワイイ子が好きな人もいれば、母性のある年上を求めに来る人もいます。年齢でやりたいことの可能性を狭める必要なんて無いと思いますよ。
長くセラピストという職業を愛してきたことが伝わるゆみさんの言葉は暖かく、そしてとても説得力があるように感じました。メンズエステで働くことに大きな理由なんていらない。マッサージが好きだったり、他の仕事と副業したかったり……そんな自分の中の当たり前な気持ちから、この職業を選んでいいんだ、と自然に感じました。
長くセラピストを続けるコツは「お店選び」と「自己分析」!
久留米 確かに言われてみると、どんな仕事でもずっとやる!という決意がなくちゃいけないわけじゃないですね。メンズエステってなかなか表だった情報を得るのが難しいから、不安からそういう感情が先行しちゃうのかも。
ゆみ 誰だって新しいことを始めるのは不安ですよね。メンズエステで働くにあたっても、普通の仕事と同じで「就活」をしっかりすることが大事だと思いますよ。自分に合うお店がどういうお店なのかとか、接客するにあたって自分の強みはなんなのかとか……そういう部分がフィットしていれば、どんな仕事でも長く続けられると思います。
久留米 なるほど。うーん、自分に合うお店って、どうやったら見つけられるんでしょう?
ゆみ 私は自分がお店を選ぶ時、求人ページだけじゃなくて、お客さんが見るサイトもしっかり見ていましたね。そうするとお店の回転率とか、実際のコンセプトも見えてくるんですよ。
例えば、実際にお客さんが払う価格設定などはチェックしてもいいかも。お客さんの単価が高いお店なら、求められるハードルも上がってくると思います。自分へのバックが多いということは、それだけ自分も色気もマッサージも頑張らなきゃいけないかもしれませんよね。あとは、求人サイトに書いてあることと実際のサイトに書いてあるところに相違がないかも見たりするといいかもしれません。
ネットでちゃんと情報を得た後は、オーナーさんとの面接も、自分自身が「お店を選ぶ」という感覚で受けてみるといいかも。オーナーさんの考え方って、お店の運営に直結してるはずですから。
久留米 なるほど。面接ってどうしても「選んでもらう」「採用してもらう」って考え方になりがちだけど、自分で自分に合うお店を選びに行くのが大事なんですね。
ゆみ うんうん!あとは、やってみて自分の強みをしっかり見つけていくこと。メンズエステで強みになるのは「外見」、「トーク力」、「マッサージのスキル」、「色気」、「気配り」……思うより要素が多いから、自分はどの部分を強みにできるのか分かると、選ぶお店も変わると思います。
外見や色気が強みにできるなら、お客様単価の高いお店で働いてもいいし、マッサージや接客を頑張りたいなら、お店のリピーターさんが多くて、自分のことをよく知ってもらえる機会が多いお店がいいし。私は本当にマッサージが好きだから、後者を大事にしていて、今のお店を選んでいます。
お色気が武器にできなくても大丈夫!自分の強みを見つけよう
ゆみさんはその大きすぎるマッサージ愛から、現在はご自身がビマージョで施術している「ハグヒーリング」というマッサージ法の講師も務めています。ハグヒーリングのマッサージでは、胸の密着などのお色気を武器にしなくても、男性を包み込むような包容感のあるマッサージをすることができるのだそうです。
男性がお客様だからって、絶対に女性性をアピールポイントにしなくてはいけないわけではないということを、ゆみさんは力強く話してくれました。
外見に自信がなくても、それだけを求めているわけではないお客さんもいる。年齢も性格も、お客さんそれぞれに好みがあって、自分を良いと思ってくれる人もいる。そう思うと、なんだかワクワクしますね。
ゆみさんとのインタビューでは、メンズエステに限らない、大切な「仕事観」を再認識することができました。「まだ不安が拭えないって人は、私にDMして!」と笑っていってくれたゆみさん。セラピストたちを暖かく見守る、ゆみさんの母性に包まれきったインタビューでした。
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