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トップセラピストに聞く!「&LS ~アンドルクス~恵比寿」美名口もこ/不安も共有できる風通しのいい店舗作り

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トップセラピストに聞く!「&LS ~アンドルクス~恵比寿」美名口もこさん

メンズエステ界で活躍する人気セラピストを恋愛コラムニストとしても活躍する、ライターの久留米あぽろさんがリフガイド女子部としてインタビューします。今回は、メンズエステのオーナセラピストでもありYouTuberとして女性向けメンエス情報を発信する美名口もこさんにインタビューしました。

「目指すお店は修学旅行の夜のようなお店」美名口もこさんに聞く

みなさんは働く会社やお店を選択する時に、どんなことを大事にしていますか?お給料や勤務地、シフトの自由さなども大事ですが、メンズエステの場合は「オーナーの人柄」もとても大事です。

リフガイド女子部のこれまでの取材でも、人気セラピストさんたちが口々に言っていたのが「お店選びで大事なのは自分の考え方に合ったオーナーさんを見つける」ということでした。運営方針や女の子へのケアの仕方、お客さんの質までもが、お店を経営するオーナーさんの人柄次第です。

オーナーと一口に言ってもいろんな人がいますが、今回ご紹介するのは恵比寿『&LS(アンドルクス)』のオーナーセラピスト・美名口もこさん。自身もセラピストを務めるオーナーさんですが、彼女の目指すお店は「セラピスト同士が修学旅行の夜のような話をできるようなお店」なんだとか。

今回のトップセラピスト
美名口もこさん
&LS ~アンドルクス~恵比寿 オーナー

男性への苦手意識をなくしたくて…女性向けエステと二足のわらじ


久留米 美名口さんはオーナーセラピストになるまでに、どんなお仕事をされていたんですか?

美名口 もともと田舎出身でどうしても上京したくて、高校を卒業して東京で女性向けのエステティシャンとして就職しました。女性向けのエステの仕事も楽しくて好きだったのですが、東京には友達もいなくて、次第に休日にできることを探すようになりました。

実は若い頃は恋愛経験が本当になくて、男性に苦手意識すら持っていました。そんな時に目に入ったのがメンズエステの求人。現職のエステの経験を活かせる上に、男性嫌いも克服できるかもしれないと思って、思い切ってダブルワークを始めたのがメンズエステとの出会いです。

久留米 男性が苦手だったんですね。そういう人からしてみると、メンズエステのお仕事はハードルが高いところもあるのかなと思ったのですが……実際やってみてどうでしたか?

美名口 トリートメント自体は問題なくできました。女性向けのエステをやりながら様々なエステの資格を取っていたので、性別が変わっても施術は喜んでもらえました。でも、やっぱり女性向けとは違うお客様の指示もあって、最初はうまくコミュニケーションできなくて大変でした。

私が所属していたお店は、今考えるとけっこうセクシーウリの過激なお店だったのですが……でも、スタッフやオーナーとはすごくコミュニケーションしやすいお店でした。お客さんへの接客ではしんどいことも多かったから、モチベーションはお金と施術後のスタッフさんとの時間でした。

久留米 大変なことも多かったんですね。そこからどうして自分のお店を出すまでに至ったんですか?

美名口 正直すごく単純な動機だったと思います。理由は2つあって、1つ目は小さい頃から社長という立場にあこがれていたことから。2つ目はいろんなセラピストさんのお店への不安や不満を聞いていて「私が自分で店舗を出したら、素敵なお店ができちゃうんでは?」と思えてしまったからですね(笑)。

自分自身お店への不満は持っていましたし、それなら自分でやっちゃえばいいんじゃないか、と単純に思えたんですよ。二足のわらじで頑張っていたおかげで資金はありましたし、自分でやってみたかったんです。だから、場所は憧れのあった恵比寿一択でした。

久留米 オーナーになれる人たちって、どこか皆さん前向きで、目標に向かって努力できる人たちなんですよね。ちなみに実際経営者になってみて、何か変わった目線などはありましたか?

美名口 所属している側だった時には考えもしなかったことだったんですが、今一番苦戦しているのは「セラピストへの教育」なんです。お店として大切にしたい考え方や仕事の仕方を伝えたいけれど、伝わり方もそれを受け手の対応もそれぞれだから、難しいですよね。

でも逆に、私自身も他のセラピストさんの意見にはっとさせられることもあるんです。だから私のお店では、オーナーやスタッフが教える側、という感じではなくて、セラピストもスタッフも、オーナーである私もみんな対等に意見交換ができるようなお店を作りたいんです。私が作るお店っていうだけではなくて、関わってくれているみんなと一緒にお店を作っていきたい。修学旅行の夜くらい、みんなが自然に意見交換できるような、風通しのいいお店づくりがしたい。そう思ったのは、実際にお店を作ってみてからでしたね。

久留米 ワンルームタイプのメンズエステだと、他のセラピストさんと話す機会も少ないという人もいるから、風通しのいいお店って意外とレアかもしれないですね。

女の子たちを応援したいから…クリーンな発信活動がモットー


久留米 ちなみに美名口さんはエステ技術の講師もされてるんですよね?

美名口 そうなんです。女性向けエステで働いていた時には、本格的な技術も自分から学びに行ってたので、スウェディッシュマッサージ、解剖学、フェイシャル、リフレクソロジー、イヤーセラピー、ヘッドスパなどの技術や知識も教えています。

メンズエステは女性として魅力的に魅せる技術とトリートメントそのもののスキル、どちらも大事になってきますが……特に後者はメンズエステでは詳しく教えてもらいづらいところだと思うんですよね。結局は「エステ」なので、おもてなしでわからないことがあっても、エステそのものの技術があれば、セラピストさんたちの助けになると思っています。講師業もこれからもっと広くやっていく予定なんです。

久留米 手広いですね……!YouTubeでの発信もされているんですもんね。

美名口 そうなんですよ〜。セラピストYouTuberということで、メンズエステで働く女性向けにやっているんですが、実際は男性やお客さんも見てくれていて。嫌なお客さんのことやセラピストが気をつけるべきことなど、あけすけに話しているんですけど……YouTubeを始めてから、うちのお店はとてもお客様の質が良くなりました。

だからやっぱり、自分から発信していくことは大事ですよね。叩かれたりすることも最初は怖かったけど、結局身の回りに残ってくれたのは、私の意見に賛同してくれる人たちだけだったから。そっちの方が生きやすいですよね。

久留米 美名口さんが発信の中で大事にしていることってどんなことですか?

美名口 YouTubeは自分が好きでやっているので、けっこう思いつきで話していたりするんです。でも集客で使うSNSなどでは「女の子を守っていかなきゃいけない立場」であるということも意識しています。

経営者としては、やっぱり最近のセラピストたちのSNSがセクシーすぎることも気になっています。うちにお店では、下着やM字開脚などの過激すぎる写真はNGにしています。そういう投稿の方がいいねがつくのは分かるんですけど……そもそもメンズエステは風俗ではないので、過激なイメージが付きすぎると業界そのものの立ち位置も危なくなってしまうと思うんですよね。

風俗ではないから、メンズエステで働くことを選んでいる女性も多いと思うんです。そういう子たちを守っていきたいから、私のお店ではクリーンな発信をしていきたいなと思っています。

オーナーセラピストのいるお店なら、不安も共感してもらえる

実際にお会いした美名口さんはとても朗らかで元気で、優しい印象の強い女性でした。接客に悩みや不安があっても、美名口さんになら等身大な自分で相談ができそうです。

メンズエステは働き方が自由な分、どれだけ頑張るかはその人次第です。しかしこうして人気セラピストさんたちに取材してみると、やっぱり「努力を苦に思わないくらい仕事を愛している」人が多いことが分かります。

そういうセラピストの苦労をより身近で話し合ってくれるのは、オーナーセラピストさんのお店を選ぶことの一つのメリットです。メンズエステでの働き方に不安がある人は、女の子同士のコミュニケーションを大事にしているアンドルクスがおすすめです!

フリーライター&恋愛コラムニスト。女性に特化したインタビュー取材が得意。週刊誌や某ギャル誌の編集経験を生かした強ポテンシャルとメンタルで、今日も悩める女子を救います。男心は分からないけど、男性の幸せも願っている平和主義者。

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